話を面白くする一つのテクニック|セントラルクエスチョンを置く

【話のオチがない人へ】プロが教える、面白い話ができるようになる技術【Step 1】

話が分かりにくくなる大きな原因は、聞き手が「何を気にして聞けばよいのか」を知らないことです。話し始めに主人公と目的を示すと、聞き手の中に「果たして、この人は目的を達成できるのか」という問いが生まれます。脚本で使われるセントラルクエスチョンを、日常会話やプレゼンへ応用する方法を解説します。

目次

動画で詳しく見る

先に結論:誰が、どうなる話かを伝える

話を始める前に、主役と変化を短く示します。「昨日、駅でいろいろあって」と始めるより、「この前、電車に乗り遅れちゃったんですけど、見知らぬ人に助けられて、なんとか約束には間に合ったんですよ」と話す。こちらのほうが、普段の会話として自然です。結末を先に伝えても、聞き手には「どうやって間に合ったの?」という興味が残ります。

セントラルクエスチョンとは、「果たして主人公は目的を達成できるのか」という問いかけのことです。映画やドラマでは、この問いが物語全体を引っ張ります。日常の短い会話で結果を先に伝える場合も、「何が起きて、どうやってその結果へたどり着いたのか」という問いに変えて、同じ仕組みを使えます。

なぜ、前置きだけでは伝わりにくいのか

話し手は結末を知っているため、登場人物や場所を一つずつ説明しても、すべて必要な情報に感じます。しかし聞き手には、その情報がどこへ向かうのかが分かりません。何を覚え、何に注目すればよいのか決められないまま、説明だけが増えていきます。

しかし、話し手が最初に問いを示せば、同じ情報にも役割が生まれます。聞き手は「約束に間に合うまでの話だ」と分かっているので、電車の遅れ、残り時間、見知らぬ人との出会いを、結末へつながる材料として聞けます。

結末ではなく、向かう方向を先に見せる

「誰が、どうなる話か」を伝えることは、オチをすべて明かすことではありません。「絶対に謝らない父へ、私が初めて反論した話」「料理が苦手な私が、子どもの誕生日ケーキを作った話」のように、出発点と目的を示します。

聞き手が知りたいのは、反論した結果や、ケーキが完成した方法です。結果の細部を残しておけば、先に方向を伝えても興味は失われません。むしろ、途中の出来事が何のためにあるのか分かり、最後まで追いやすくなります。

セントラルクエスチョンの作り方

  1. 主役を一人にする
    この話で最も状況が変わる人物を決めます。
  2. その人の目的を決める
    何を得たいのか、何を避けたいのかを具体的にします。
  3. 目的を達成できるかという問いにする
    成功できるのか、間に合うのか、相手と和解できるのか。「果たして主人公は目的を達成できるのか」という形へ変えます。

たとえば「新商品の会議について話します」では、聞き手が注目する場所が分かりません。「売上が落ちた商品を、三か月で立て直せるのか」と置けば、課題、行動、結果の順に整理できます。

会話、自己紹介、プレゼンでの使い方

日常の出来事なら、最初の一文で主役と困りごとを示します。自己紹介なら、自分が過去から現在までに何を変えたのかを示す。プレゼンなら、誰のどんな問題を、提案によってどう変えるのかを示します。

用途が違っても、聞き手へ渡す問いの基本は同じです。「果たして、この人は目的を達成できるのか」「この問題は解決できるのか」。話し手は、その問いに必要のない前置きを削り、答えへ向かう出来事だけを残します。

まとめ

面白い話に変える一つの方法は、話し始めに主人公と目的を伝えることです。聞き手の中に「果たして主人公は目的を達成できるのか」という問いが生まれると、途中の情報が整理され、結果を知りたい気持ちが続きます。

まず、自分の話を一文にしてみてください。その一文に主役と変化が入らないなら、話す本人にも中心がまだ見えていない可能性があります。一文を作る作業そのものが、伝えたい内容を選ぶ助けになります。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次